オスカルさまが笑っていらっしゃいます。とても健康そうに
アンドレがしっかりオスカルさまを見つめています。とても愛おしそうに

ばあやが元気に怒って、ルイ・ジョゼフ殿下が拗ねて、
その傍でフェルゼンとロベスピエールが二人を祝福しています。

なんて 素敵な世界なのでしょう。
幸せと奇跡に満ち溢れています。

待ち望んでいたオスカルさまとアンドレが結ばれる日がついに来たのです。

嬉しくて、沢山、夢想しました。その一つとして この『金の糸』を書きました。

この作品を書くにあたり一番参考になったのは「アンシアン・レジーム期の結婚生活」
(フランソワ・ルブラン著 藤田苑子訳 慶応義塾大学出版会)という本でした。

この本の中で婚礼の宴会で歌われた「花嫁の歌」が紹介されていて その歌詞の中に

”これであんたもとうとう 婿どのに結ばれた
 死ぬときにしか切れない 金の長い糸でね”

とあります。日本でいえば"赤い糸で結ばれている"と言う感じでしょうか。
この作品のタイトル『金の糸』はこれからとったものです。

もちろん、この本だけでは分からないことが多すぎましたので 様々なキーワードで検索してみました。
例えば、「カトリック 結婚」とか「フランス 結婚式」など。

それらの多くは現代のフランスに関するものでしたが 「ダンドリBOOK」自体が
現代と18世紀を融合した形になっているので 気にせず取り入れました。

さらにわたしのアレンジをかなり入れてありますので 
実際の結婚式とは現代においても18世紀においても 違ったものになっています。

お読みいただきありがとうございました。

                                                  (2015 2 22)
web拍手 by FC2
    前へ    ダンドリBOOKの世界   
inserted by FC2 system